わたくしQ氏がチャレンジ中の、地学基礎7回読み勉強法も、4回目(平読み1回目)でかなり停滞してきた。理解しにくいところを調べたり、章末問題を地道にやったりしながら進めると、1~3回目の「サーチライト読み」の数倍の時間はかかってしまう。
人が、取り組んでいる課題にめげそうになるのはこういう時である。
このままスピードが上がらないと、どんどんヤル気が落ちて、ますます進まなくなる悪循環に陥りそうである。
どこかで「喝」を入れる必要がある。
そこで、とにかく1日、他の用件を極力シャットアウトして、地学基礎の教科書に集中することにした。
第3部「移り変わる地球」を、1日でイッキ読みしようという魂胆である。
…で、やってみた。
あまり用事が多くなると、普段のルーティンと異なる学習や作業を生活に組み込むには、「食事」「トイレ」「風呂」などをうまく利用するしか方法がない。時間をひねり出すには、そういう、パック入り豚コマ肉みたいな細切れの時間を使うしかないのだ。自宅で摂るにせよ外食するにせよ、特に食事どきはチャンスだ。
本日も1週間ぶりに、つけ麺セットを食べに行きつつ、ズルズル掻き込む間、ひたすら教科書を読む。
仕事や家事の間はなかなか読めないため、すべて終えてから深夜にファミレスに籠もり、ドリンクバーを注文してさらに読み進む。受験生諸君なら自習室に籠もるような感じ。
それでも読みきれなかったため、日付は変わってしまったが、夜中にひとり風呂に入りながら読みまくる。章末問題は湯船のフタを机代わりにして解く。
やはり、教科書のページの端が微妙にふやけてしまった。
Q氏は受験生諸君と違ってもう老眼なので、浴室の抑えめの照明で教科書の細かい字を追うのは、結構つらい。
そうして、やっと第3部を読み終わった。タイムは以下の通り。
第3部 移り変わる地球
第1章 地球の誕生 計21ページ(章見出し2ページ含む)
第1節 宇宙の誕生
第2節 太陽系の誕生
⇒ 所要時間44分40秒 0.47ページ/分
第2章 地球と生命の進化 計27ページ
第1節 先カンブリア時代
第2節 顕生代
⇒ 所要時間1時間28分29秒 0.31ページ/分
第3章 地球史の読み方 計22ページ
第1節 地層からわかること
第2節 地層の形成
第3節 地層の読み方
⇒ 所要時間59分40秒 0.37ページ/分
第3部全体 70ページ
⇒ 所要時間3時間12分49秒 0.36ページ/分
それぞれの章末問題は、上記所要時間のうち10~12分くらいをかけて解いている。用語の忘れが多くて答えられなかったとき、×が多かったときなどだけ、〇つけをして赤字訂正し、ほぼ間違っていないという自信があるような問題は、〇つけも省略して次に進んでいる。
この辺で、Q氏のペースだと、4回目でいちばん大変な平読みが「3分で1ページ」くらいのペースだということが、だいたい分かった。
読む速さには個人差があるから、受験生諸君も実際に自分でタイムを計ってみて、自分の読み進めるスピードを確定してみるとよいと思う。慣れれば多少速くなるだろうし、注意深くやれば遅くなるはずである。
こういう「ペース」を発見することというのは、勉強を計画的に進めたいのであれば、非常に大切なことだ。
勉強を長い目で見て計画的に進められている人というのは、必ずこういう風に、みずからに関する基本データを収集している。
人間には物事を自由に気ままに、制約されずにやりたいという欲求もあるのだが、その欲求を発現させる場所と、そうでない場所を使い分ければよいのではないかと思う。
何から何まで行き当たりばったりで、気ままにやるくせがついている人は、今までやってこなかった、物事を計画を立てて進めることを、いまが少しずつ学ぶチャンスだな…と前向きにとらえるとよいだろう。
計画的な人から気ままな自分を非難されている…というようなネガティブな捉え方が、いちばんよくない。誰しも、制約されなければ気ままに、自分の好き勝手にやりたいところはあるのだから、そういう欲求に、根本的な罪悪感を抱く必要は別にない。
逆に、いろいろなことを試してみて、さまざまな経験を積み、多様な習慣を身につけ、場面に応じてさまざまな自分の可能性を引き出せるようにする練習だ…というくらいに考えておいた方が、精神衛生上よいと思う。
シェフQ氏(??)から、勉強の所要時間の計測を自信を持っておススメするゆえんである。
さて、では次回、第3部の内容的なまとめをしてから、第4部に入りたい。
4回目の読みさえ終われば、あとはひたすら読み直すだけのような気がする。