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勉強法武者修行27──7回読み勉強法(27):確認テスト③…センター試験の終わり

さァ~って、来週のサザ…ではなくて、7回読み勉強法レポートであった。確認テスト3回目である。

 

まず、2019(平成31)年。5月に改元する平成時代最後の実施であり、センター試験としても最後から2番目の回である。

ネットに出回っている問題のファイルがなぜか大きすぎて、コンビニのネットプリントで印刷できないため、仕方なくスマホの小さい画面で問題を見ながらスクロールを繰り返し、ノートに解いた。老眼のわたくしQ氏には酷である。

 

また第2問・問2画像がない…やめてくれよ、このパターン。

今回は、西高東低の冬型の気圧配置に対応する気象衛星の赤外線画像を選ばせる問題。恐らく、日本海から太平洋にかけて(赤外線画像だからあまりハッキリとではなく)うっすら見える筋状の積雲で、他の季節の画像と区別をつけさせる問題だろう。題意は分かる。

…が、これは画像があればたぶんできるだろうが、画像がないと全く分からない問題である。Q氏が超能力者だったとしてもさすがに解答不能なので、得点率の計算から除外してほしいのだが…仕方ない、間違いとして算入しましょう。すればいいんでしょ。これだけで既に貴重な4点が消えた。

 

他の問題も、前年度よりは難しいが、全体的にいい問題だという気がする。地震プレートのところに、適度なレベルの計算問題がある。地震については、本年度のようにP波・S波両方を使う計算問題の方が難易度が上がり、受験生の実力が試せそうだ。プレートの移動速度の計算問題も、ちょっと考えなければいけない。嫌だと思う人も多いかもしれないが、勉強が行き届いている受験生にとっては、「自分はできて、他の受験生はできない」問題だから、ほくそ笑みたくなるだろう。

おなじみの地層の問題も、めっちゃバランスがいい感じ。国語みたいに、Q氏の「試験問題評論」意欲がうずく。

火成岩では前年度に続いて色指数が出た。色指数は啓林館の教科書ではチラと触れられているだけなので、やっといた方がいいということだろう。

 

〈結果〉2019年 センター試験地学基礎

得点 38点(50点満点):平均点29.62

所要時間 19分02秒  

 

あきらめざるをえなかった画像の載っていない問題(4点)のほかにも、4点問題を2問落とした。

赤外線画像の問題は、画像さえ載っていればできたのに…と、くやしさがこみ上げてくる。

なんか、この感覚ひさしぶりだなあ。青春時代に返ったような気がする。

もはやQ氏にとっては、いいよねえ、懐かしいねえ…という感覚である。

試験で惜しい間違いをすると、くやしいんだよねえ…。

赤外線画像ができていて42点、8割超キープである。

 

宇宙の問題が1問難しく、これは落としても仕方ないような気がした。盲点を衝く問題である。

地学基礎の宇宙分野に関しては、どうも太陽がからんでくる問題が難しい。教科書外の知識まで含めて、太陽についてまんべんなく学習しておくと、宇宙の難問が出された時に対応しやすいかも。

また、宇宙や太陽系の歴史について、文字通り年代がストレートに出る。要は年代の暗記が必要だと言うことである。歴史科目である。

あとは、2択で迷った問題を1問落とした。

まあこんなもんか。

 

返す刀で、2020(令和2)年。最後のセンター試験である。

 

げ~、これ難しいじゃん。なんかヤバいぞ。危機感を抱く。共通テスト移行前の悪あがきか。

毎年恒例、地層の問題はまあまあの難しさ。今回は堆積岩メインなので、堆積作用のところがあやふやな受験生は撃沈だろう。Q氏は当然、できた。まあな(フッ)…って感じである。

 

しかし…その他はけっこう手ごわい問題が多い。

特に第2問・問1台風。3つの観測所での風向・風力・気圧のデータから、それぞれがどの観測所のものかを答えさせる。

やばいな。全くワカラン。ここであーでもない、こーでもないと図を描いて考えていたら、かなり時間を消費してしまった。

台風の東側は風速が強くなる…という知識を使うのかなと思ったが、台風の進路が南北なので、何だかよく分からない。

う~ん…考えすぎなのか…分からないなあ…ここまで過去問をやってきて、初めて「完全に分からない」問題に出くわした。

これは、受験生に取らせる気がない問題かもな。センターさんが牙をむく瞬間かもしれない。

 

第3問の宇宙も、あやふやにしか覚えていない年代を出されて、間違えた。宇宙・太陽系の歴史は年代をおよそ覚えていないとだめだし、太陽の寿命もよく出題されることに気づく。

地学基礎選択の受験生諸君宇宙と太陽系の年代はやっておこうね!

 

さらに、第3問・問2にまた画像がない。もお~、この難しい年度で画像がない…はやめてくれ。しかも、今回も推測は不可能。解答不能なのだが、マイナス4点を甘んじて受けるしかない。

 

採点。うわ~…ポロポロ間違えている。

難しかった台風と、あやふやだった宇宙の年代の2問に加え、画像がない1問は落とした。

が、それだけで済んでいればまだいい。第2問・問2前線の断面図について、余裕っしょ…とうそぶいていたら、見事にうっちゃりを食らわされて撃沈した。

あり得ない断面図と思えた②が正解だったが、よく見ると、断面図の左右が元の図と反対なのである。元の図はD─Eの順序なのだが、選択肢の図はE─D断面を示している。

 

ちくしょ~…やり口が汚ねえよ…あまりに露骨な引っかけだが、地学関係では断面図問題が多いだろうから、この「断面の左右をわざと逆さにする」という引っかけテクニックは、プレート断面図の問題なんかでも多用されるんだろうなあ…。

くっそ~…こういう、単純と言えば単純な引っかけに掛かるQ氏が悪いのだが、こういう失点は泣いても泣ききれないなあ…。

これ、学力試してないじゃんねえ…とか恨めしく思うのである。

受験生のなにを試してるの? 注意力?

 

刑事アクション映画の傑作フレンチ・コネクション(1971年米 ウィリアム・フリードキン監督)で、麻薬組織のボスをニューヨークの地下鉄に追いつめたジーン・ハックマン演ずる主人公「ポパイ刑事」が、停車中の車両に乗ったり降りたりという息詰まる駆け引きの挙句に、相手を取り逃がすシーンがある。

動き出した車両の窓越しに余裕の笑みを浮かべながら手を振る麻薬王を見て、車両に乗りそびれてホームの端まで走って追跡してきたポパイ刑事が、「チキショ~!」という表情で悔しがり、被っていた帽子を思わずホームに叩きつける。

名優フェルナンド・レイ扮する麻薬王がいかにも憎々しい、いまだ色褪せぬ名シーンだが、要は前線断面図のトリックに引っかかったQ氏も、あの映画のジーン・ハックマンみたいに、

チキショ~!!!

と叫び、帽子を地面に叩きつけたい気分だ、と言いたいわけである。

この問題を作った先生は、余裕で地下鉄に乗り込み、窓越しに手を振りながら、こちらにウインクしていることだろう。

くっそ~…ぜったい捕まえてやる!!

 

〈結果〉2020年 センター試験地学基礎

得点 37点(50点満点):平均点27.03

所要時間 22分42秒  

 

この年度の平均点は、またまた理科基礎科目の中で最低である。理科基礎科目選択者は、地学基礎は選ぶな、ということかもしれない。

 

いや、しかし…この2020年度1年分だけで、サウナに1時間入ったような消耗ぶりである。

悪いが、きょうはもう寝ることにする。

次回から、いよいよ地質年代共通テスト時代に突入だ。乞うご期待。