★数学チャレンジ問題(1問目)の解答
今日は昨日の問題の解答を発表いたします。
まずは問題の再掲です↓
チャレンジ問題1:一辺の長さがaである正四面体Aについて、Aの各辺(6つの辺全て)に接する球の半径R₀を求めよ。
早速解答です↓
★正四面体に対して立方体を外接させてから考える
これは非常に有名かつ有効なテクニックで、この問題に対しては特に絶大な威力を発揮します。
また、以下のテクニックも極めて有名です(昔東大京大はじめ難関大で頻出したようです)。
★等面四面体については直方体を外接させてから考える
“等面四面体”とは4つの面が全て合同な四面体のことで、もし等面四面体の問題が出題されたなら(空間ベクトルの問題を解いていたら題の四面体が実は等面四面体だったとことに気付くケースもしばしばあります)、このテクニックを使えば確実かつ簡単に解くことができます。
等面四面体の体積は当然のこと、等面四面体の外接球の半径まで簡単に求まります!
ちなみに等面四面体については以下のことが知られています。
◎4つの面が合同な鈍角三角形の等面四面体は存在しない
◎4つの面が合同な直角三角形の等面四面体は存在しない
⇒(すなわち)鋭角三角形の等面四面体しか存在しない
これもすべて上記のテクニックで簡単に証明できます(ただし記述の仕方を間違うと0点答案になってしまいます)。京大の過去問でもそのまま出ています。
詳しくはまた後日取り扱います。
さて、余談ですが・・・
今回のチャレンジ問題は意識して難度をかなり抑えました(中学生でも理解できるよう、超典型問題を選びました)。
本当は以下のように出題ようと考えてました↓↓
チャレンジ問題1+α:一辺の長さがaである正四面体Aの各辺(6つの辺全て)に接する球をSとする。球Sの内部かつ正四面体Aの外部である部分の体積を求めよ。
難度がかなり高いですが、これを20分以内に解ける人は理三以外どの大学でも即合格です。
詳細な解答は省略しますが、概要だけ説明します。
上記の画像も参照すると、求める図形は正四面体Aの4つの面からそれぞれポコッと出ている部分となることが分かると思います。
この4つの出っ張りはどれも同じ図形であることも感覚的に分かると思います(正四面体Aの重心と球Sの中心は一致しているからです)。
この出っ張った図形は球を一つの平面で切ったときに出来る帽子のような形で「球欠」というものです。
球欠の体積を求めること自体は(積分)軸を上手く設定(断面が円になるように)すれば極めて容易で、あとは積分範囲をしっかり把握できればすぐに答えに行きつきます。
この問題、頻出でもおかしくないのに出題されないな~と思っていたら・・・先日発見しました。7年くらい前に京都府立医科でほぼ同じ問題が出題されていました。
解けた受験生はかなりのアドバンテージになったのではないかと思います(そもそも京府医の数学はそんな問題ばかりですが・・・)。
今日はここまでとします。
解けていなくてもあまり気にしなくていいと思います。
引き続き頑張っていきましょう!