【近大医後期予想問題:3問目】
お待たせいたしました。
本日は近大医後期数学の予想問題3問目を発表いたします。
その前に、先日公開した予想問題の2問目の解答(画像)に若干の不備がございましたので、(ただの数字の書き間違いで容易に判別可能なミスに過ぎませんが)訂正しておきます。
今回の問題はオリジナルではありますが、多くの先生方が出題を予想していたと思われる題材です。
そして既に今年度複数の私大医学部で出題されております。
もちろん近大医学部後期でも出題される可能性があります。
今回は結果(数値)のみを答える形式としております。
制限時間は15分とします。
では問題です⇓
第3問:次の文の〔 〕に当てはまる適当なものを答えよ。
(1)a²-b²=2021 を満たす自然数の組(a,b)をすべて挙げると〔 ア 〕である。
(2)ある感染症の検査があり、感染している被験者が陽性と判定される確率が79%であり、感染していない被験者が陰性と判定される確率が97%であるとする。
大阪府の住民から無作為に選ばれた十分に多い被験者にこの検査を行ったところ、8.7%の被験者において陽性と判定された。
このとき大阪府におけるこの感染症の罹患率(かかっている人の割合)は〔 イ 〕であり、また検査で陽性と判定されたときに実際に感染している確率は〔 ウ 〕であると推定することができる。
では以下解答です(少し間隔を空けます。)
【解答】〔 ア 〕(1011 , 1010) (45 , 2) 〔 イ 〕3/40 〔 ウ 〕79/116
(1)a²-b²=2021 を変形すると (a+b)(a-b)=2021=43・47〔⇐積の形に変形〕
ここでa²-b²>0 よりa²>b² よって a>b ∴ a+b>a-b>0
したがって、(a+b,a-b)=( 2021 , 1 ) , ( 47 , 43 ) に絞り込める。
これらを解くと、(a,b)=( 1011 , 1010 ) , ( 45 , 2 ) が得られる。
このとき、無作為に選ばれた被験者の8.7%が陽性となったという結果から、
p×79/100+(1-p)×3/100=8.7/100 〔⇐感染なしの陽性の存在も忘れずに!〕
よって 79p+3(1-p)=8.7 ∴ p=3/40 (答)
ここで感染していてかつ検査で陽性となる被験者の割合は p×79/100=237/4000
また検査結果が陽性となる被験者の割合は 8.7/100=348/4000
したがって、求める「条件付き確率」は 237/348=79/116 (答)
(※) 今年の年号2021についての整数的特徴
2021=43・47 と素因数分解されることおよび2021=45²-2² のように平方数の差の形で表されることは覚えておいた方がいいです。
(※) 検査の確率については今年度の近大医学部推薦入試で出題されました。
問い方をほんの少し変えて出題してみました。この問題は絶対に正答出来るようにしてください。
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