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2023年度入試で医学部(東大京大)への合格を目指す全ての受験生をサポートします。

大阪大学理系数学の傾向分析

【出題傾向・難易度】

試験時間:150分 問題構成:大問題・各問2~3の小問から成る

阪大数学の例年の出題傾向・受験生に要求されている事項を要約するならば、間違いなく次の2点に集約できるでしょう。

目新しい設定を正確に把握し・吟味する能力

やや煩雑な計算であっても正確に処理する能力

 

ただし、用いるテクニック自体は典型的であり、発想力はそれ程要求されていません。

またもう1点、阪大数学の重要な特徴として、証明問題より“求値問題”が目立つということが挙げられます(この点、京大数学とは対照的といえます)。

いわゆる「定石」を複数組み合わせることで解答できる点は他大学と変わりはありませんが、問題設定自体が比較的目新しいため、一見しただけではどのテクニックを用いるのか分かりません。慎重に問題文を読み、問題設定を正確に理解し、吟味を重ねることで初めて突破口を見いだせるように作問に緻密な工夫がなされています。

 頻出分野は頻度順に、「数Ⅲ微積」・「整数問題」・「空間図形」・「場合の数確率」・「極限」といったところです。数Ⅲからの出題割合が極めて高い(例年大問5題中3題程度)ので、まずはそれらを確実に完答することが合格への最重要課題といえます。明らかに実力差に従って順当に点差がつく出題構成といえます。

無理な難問は基本的には出題されませんが、2011年度だけは例外的に難問揃いの厳しい出題でした。一方で2020年度入試ではかなり易しい出題となりました。難易度に関してはこのように突発的にブレます。これから阪大医の受験を考えておられる受験生は過度の難問への警戒は必要ないものの、急激な難化もあり得るという想定のもとで、日頃からハイレベルな問題への免疫をつけておいたほうが良いでしょう。

 

※10段階難易度評価:8(2011年度のみ10)

 

【阪大数学対策】

阪大では求値問題が主に出題されますが、証明問題が出題される場合は結構な難易度であることが多いです。定石やテクニックを習得していくインプット型の学習と併行して、重めの問題に対して文章を吟味し、数式化し、題意を掴み難ければ簡単な数値を代入して実験するといった脳と手をフル稼働させる能動型学習も随時行っていく必要があります。

ペースメーカーとしてふさわしい模試はもちろん阪大模試(阪大実戦・阪大オープン)が第一ですが、これらは秋にしか実施されません。そこで、受験をおすすめしたい模試として駿台全国模試があります。駿台全国模試の数学は問題形式・難易度共にまさに阪大数学を想定したようなものとなっており、これをペースメーカーとして学習計画を立てたり修正たりすることを奨めます。