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共通テストにも役立つ数学チャレンジ問題3(解答)

共通テストにも役立つ数学チャレンジ問題3(解答)

共通テストまであと4日となりました。

今日は先日出題した数学チャレンジ問題3の解答を掲載いたします。

整数問題は解答者の論証力(すなわち数学力そのもの)がそのまま答案に表れます。

満点答案とは小難しい数式(記号)や文章で埋め尽くされたものではなく、論理的に正確な思考(過程)を過不足無く表現できている答案です。

日常的に練習を積んでいけば決して難しい事ではありません。

まずは問題の再掲です。

 

チャレンジ問題3a,b,cはいずれも2以上の整数で、a≦b≦cであるとする。

abc=2a+3b+7c-3が成り立つようなa,b,cの組をすべて求めよ。

 

以下解答です↓↓

 

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数学チャレンジ問題3・解答

 「不等式変形による絞り込み」整数問題を解くための最重要テクニックの一つです。

abc=2a+3b+7c-32a+3b+7c(+0)

 のように「(邪魔な)定数部分を削る」という不等式変形

+3+7c+3+7c=12c

のようにa≦b≦cを利用して文字を一つに統一する不等式変形を組み合わせて

abc<12c を導くことが最大の山場です。

ここを乗り越えられたらab<12が得られるのでaおよびbの組み合わせが有限に絞り込むことが出来ます(上の解答では5通りに絞り込んでいます)。

絞り込んだ後は各々のa,bの組に対して与式に代入して残りのcの値を求めて問題の条件(a,b,cはa≦b≦cをみたす2以上の整数)との整合性を検証していけば結論に至れます。

〈上の解答のようにさらに不等式変形をして4≦abを得なくても

(a,b)=(1,1)(1,2)(2,2)(2,3)(2,4)(2,5)(3,3)のわずか7通りに絞り込めるので労力はさほど変わりません〉

上の解答を見て頂ければ分かるように、不等式変形による絞り込み一見簡単そうに見えるテクニック(解答を読めば容易に理解可能)なのですが、実際に自分で解くとなると、意外と難しく練習しないと中々出来るようになりません

出来なかった方は反復して復習されることをおすすめします!